2月27日に都内で開催されたVMWare Virtualization Fair 2007におけるセミナーで、インテル株式会社 デジタル・エンタープライズ・グループ 統括部長 平野 浩介氏が、クアッドコア製品、および仮想化に対する同社の戦略を紹介した。
「事例に見るクアッドコア インテル® Xeon® プロセッサーと仮想化の高い親和性」と題されたセミナーで平野氏はまず、発売後3四半期の出荷予測が100万個以上に達するなど、世界中でデュアルコアからクアッドコアへの移行が進んでいることの背景として、次のような点をあげた。
また、DPサーバー向けBensleyプラットフォームのバス帯域幅や搭載可能な物理メモリーのサイズが、クアッドコアのClovertownをはじめ、2006年に投入したデュアルコア5000番台(以下、Dempsey)やWoodcrest、さらには2007年後半投入予定の45nmデュアルコア/クアッドコア製品にも十分対応していることが次のようなメリットをもたらすと指摘。
一方、サーバー統合などの用途に仮想化技術を活用する場合、パフォーマンスや信頼性、搭載できる物理メモリー容量が重要になる。また最近では消費電力への関心も高まっている。同氏はクアッドコアを搭載したインテル プラットフォームにおける次のような特長をあげながら、優れたトータル・バランスをアピールした。
ここで平野氏は、インテル社内でもハードウェア・リソースの有効活用という観点からサーバー統合に向けたプロジェクトが進行中で、様々なシステムで検証を実施したことを紹介。その結果、Clovertownベースのサーバーは、高負荷時にも頭打ちになることなくリニアな性能を示したとのことから、クアッドコアの効率のよさがあらためて証明されたと述べた。
最後に、仮想化環境をハードウェア面でアシストする技術“インテル バーチャライゼーション・テクノロジー(インテルVT) ”のロードマップについて言及した。仮想化の基盤であるVMM(仮想マシン・モニター)の代表的な技法には、ゲストOSの命令をVMMがリアルタイムに変換していく“バイナリー・トランスレーション”、ゲストOSのコードを仮想化に適した形に予め修正する“パラバーチャライゼーション”がある。前者はゲストOSの選択肢の多さ、後者はパフォーマンスの高さと、それぞれ期待できる特長は異なるが、いずれにしてもVMMの実装に高度なテクニックが要求される点では共通している。IAプロセッサーでは2005年から、インテルXeonプロセッサー・ファミリーをはじめとするIA-32系プロセッサーで“VT-x”、インテルItaniumプロセッサー・ファミリーでは“VT-i”がサポートされている。これらの技術の目的は、VMMの実装におけるソフトウェア開発者の負担軽減、およびVMMの堅牢性、安定性の向上であるが、今後のプロセッサーではVT-x、VT-iの強化版である“VT Gen 2”がサポートされる。VT Gen 2では、主にメモリーや割り込みの仮想化に関連する機能が拡張されている。
さらにI/Oの仮想化では、各VMで共通のI/Oを共有しながら、それぞれのアクセスが完全に分離され、かつ高いパフォーマンスを維持しなければならない、といったことが課題になる。こうした課題の克服をハードウェア面で支援するのが“VT-d”である。VT-d対応チップセットにはDMAリマッピング・エンジンと呼ばれる機能が統合され、プロセッサーと協調しながら、パフォーマンス、信頼性の高い、セキュアなI/O環境の構築を支援する。平野氏によると、2007年後半の導入が予定されているVT Gen 2やVT-dにより、仮想化の応用範囲もサーバー統合やテスト/開発環境から、DR(Disaster Recovery : 災害復旧)や動的ロードバランシングなど、より高度な分野に広がっていくことが期待されるとのことだった。
→クアッドコア・プロセッサーの製品情報、最新情報、重要トピックを集めた特設サイト。
→ビジネス・コンピューティングにおけるクアッドコア・プロセッサーの位置付けと特長を解説。
→クアッドコアを含む3つのXeonシリーズの性能を検証したテクノロジーリポート。
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